保育園では、毎年避難訓練を行っているところがほとんどのはず。
災害はいつやってくるか分からないから怖いですよね。
よく被災された方のインタビューで「まさか自分のところに地震が来るなんて思わなかった。」と話されている方もいますが、どうしても「自分だけは大丈夫。」と思ってしまうもの。
ですが、子どもたちを預かる保育園ではもしもに備えて万全の対策を取っておく必要がありますよね。
そこで「保育園での避難訓練後の感想や反省などは何を話せばよいか、どうすれば子どもたちの防災意識がより高まるか」を紹介していきます。
ちなみに話は「火災、地震、水害(台風、津波)」等でそれぞれまとめていますので、保育園や幼稚園で実践される災害訓練に合わせて参考にしてくださいね。
また、保育園や幼稚園だけではなく、小学校や障害者施設、高齢者施設等でも使えますよ。
せっかくの避難訓練、実りのあるものになるよう頑張ってみましょう!
保育園 避難訓練後のお話や感想~火災編~
・出火元はどこだったかをおさらい
火災となると、重要なのは出火元はどこだったかということですよね。保育園の場合は、火災原因となりやすいのは調理室。
そのため、調理室から火事が発生したという設定で取り組むことになると思います。
子どもたちの前では、一度
「今日はいつも給食を作る調理室から火事が起こったということで避難をしました。」
ということを改めておさらいしてください。
日常生活の中に、火事になる原因の場所があると理解するだけでも、子どもたちは万が一のときにさっと行動できるものです。
調理室の場所を簡単な地図などに示して子どもたちの前に提示することで、「火元から素早く離れなくてはいけない。」という考えが身に着くようになりますよ。
また、調理室以外にも火元の原因となる場所はあるかもしれません。
その際、どこの避難経路が使えなくなるか、代わりの避難経路はあるかなど子どもたちと一緒に園の地図を見ながら確認しておくようにしましょう。
・火災訓練後のお話
火災で多いのが、煙を吸ったことで起きる一酸化炭素中毒による死亡。そのため、子どもたちには日頃からハンカチを持つよう指導し、火災の際は口元を押さえながら姿勢を低くして移動することを伝えましょう。
難しい言葉で言うと分かりにくくなってしまうので、避難訓練の感想を混ぜながら簡単な言葉で伝えることが大事です。
【お話の例】
「火事のときは煙を吸うと体が動かなくなって死んでしまうことがあります。みなさん、ハンカチを出してみてください。(子どもたちがハンカチを出したら)
ハンカチを口に当ててください。今日忘れてしまった子は、手を口に当ててください。
そして、体を出来るだけ小さくして、前のお友達をぜったい押さないようにしながらお口をチャックして素早く歩いてください。
今日はみなさん、とっても静かに行動することができたので100点満点です。
もし火事が起きたときも今日のように、素早く静かに避難するようにしてください。」
↑こんな感じで話すと良いですね。
話す時は「ゆっくり、大きな声で、身振り手振りも交えて」説明するのがコツですよ♪
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保育園 避難訓練後のお話や感想~地震編~
・地震が起きたときの行動をおさらい
日本に住んでいれば地震がいつどこで起きるか分かりませんよね。急に揺れが来ると体が動かなくなってしまう子どももいるので、普段からとっさのときの行動を身につけておくことが大事です。
まず、大きな揺れを感じたら頭を守ることが大事。
窓から離れて机やテーブル、布団の下などに体を隠すことを教えるようにしてください。
建物が歪み、ドアが開かなくなると逃げられなくなるので、先生方はドアや窓を全開しておくことも忘れないようにしましょう。
「グラグラっと揺れたら、まずは頭を机の下に隠してください。ずっと揺れていると怖くなるかもしれませんが、先生の指示があるまでは静かに机の下に隠れるようにしていましょう。ぜったい他のお友達を押したり、お喋りをしたりしないようにしましょう。」
こう話すことで、子どもたちの中でも「まずは頭を守る!」ということが身に着くので、とっさの行動を取りやすくなりますよ。
・地震訓練後のお話
地震のときに大事なのは、必ず揺れが収まってから行動するということ。揺れている間に走り回ったり、外に出たりしてしまうと、落下物の下敷きになりかねません。
そこで、「まず頭を守る・揺れが収まってから行動する」ということを改めて伝えるようにしてください。
【お話の例】
「今日は大きな地震が来たということで避難訓練を行いました。みなさん、頭を守って机の下に隠れることはできましたか?
途中お喋りをしたとか、笑ってしまった子はいませんでしたか?
今日は少しだけお話する声が聞こえてきたので、とっても残念です。
もし本当に地震が来てしまっても、グラグラと揺れているときはぜったいに机の下から出ないようにしてください。
揺れが収まったら先生の言うことをよーく聞いて、みんなで体育館に避難するようにしましょう。」
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保育園 避難訓練後のお話や感想 水害編(台風、津波)
・水害のときの行動をおさらい
台風や竜巻は気象を見て備えることができるので、事前から準備がしやすいもの。そのため、こういった災害が近づいているときは、前日から子どもたちに注意を促すことができます。
ですが、地震に伴う津波はなかなか予想が立てられませんよね。
大きな揺れが来た後にすぐ津波が来てしまうこともあります。
そのため、海の側にある保育園の場合は、高台の場所を改めて確認しておくことも大事。
とっさのときに子どもたちがバラバラにならないよう、普段から避難場所を覚えてもらうようにしましょう。
「みなさん、津波が来たときに逃げる高台の場所は知っていますか?知っている人は手を挙げてください。そうです、この保育園から一番近いのは〇〇ですね。」
といったように、子どもたちと場所について再確認しておくようにするといいですよ。
また、台風や竜巻発生時に大事なのは、窓の側に近づかないということ。
突風により窓ガラスが割れて大けがをすることになりかねません。
また、外にいた場合はすぐに頑丈な建物に避難することが大事。
水害では建物が浸水してしまうこともあるので、上階への素早い避難が大切であることも伝えましょう。
「大きな台風や竜巻が来たら、窓から離れてください。頭を守って、部屋の中心にお友達みんなで集まるようにしましょう。お外にいた子は、すぐに建物の中に入るようにしてくださいね。」
と、普段からの行動をおさらいしておくとよいですよ。
・水害訓練後のお話
地震と比べると避難準備がしやすい水害ですが、浸水してしまうとあっという間に動けなくなってしまいます。そのため、他の訓練同様、素早く静かに集団で行動することが大事です。
水害避難のときの注意事項を織り交ぜながらお話するようにしましょう。
【お話の例】
「今日は大きな台風が来たということで避難訓練をしました。みなさんまずは窓の近くから離れることはできましたか?
普段は入らない保育園の2階なので、そわそわしている子もいるかもしれませんが、もし水が保育園の中に入って来たらこの場所に避難することになります。
みなさんどうやってここまで来るか、お部屋に戻る前に先生ともう一度覚えておくようにしてくださいね。
台風のときは、外にいろいろな物が落ちているかもしれませんが、それらはとっても危なくて触ると死んでしまうものもあるので、ぜったいに近づかないようにしましょう。」
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幼稚園の避難訓練後のお話例まとめ
いつ起こるか分からない災害だからこそ、普段からしっかり備えておくことが大事ですね。避難訓練を何度かしていることで、子どもたちの中でも「津波のときは〇〇に逃げる。」とか、「揺れが起きたら頭を守る。」といったことが身に着くようになっていきます。
とっさのときに自分たちで命を守れるよう、避難訓練で防災意識を高めていってくださいね。