「ペットボトルのお茶が体に悪いって聞いたけど、本当?」
「ペットボトルのお茶には発がん性があって危険?」
「急須で入れたお茶と違いはあるの?」
コンビニや自動販売機で気軽に購入できるペットボトルのお茶。
スーパーでも2リットルのお茶を低価格で購入できますし、毎日飲んでいる人も多いのではないでしょうか?
が、このペットボトルのお茶が体に悪いという噂がありますよね。
なんでも添加物が含まれており、発がん性まであるんだとか…。
よく飲むお茶にそんな危険性があるとしたら、怖いですよね。
そこで今回は「ペットボトルのお茶は本当に体にわるいのかどうか」についてご紹介。
日本の緑茶が危険と言われている理由や、急須で入れたお茶とペットボトルのお茶の違いなどをまとめています。
緑茶、麦茶、ウーロン茶など、よくペットボトルのお茶を飲んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
ペットボトルのお茶は体に悪い?成分はなに?
残留農薬がある?
ペットボトルのお茶が不味いんですけど、農薬だらけって本当ですか?
出典:Yahoo!知恵袋
まず、ネット上ではペットボトルのお茶に農薬が残留していると噂になっています。
実際、北海道大学の池中良徳准教授が「日本のお茶に含まれる残留農薬」を調査した研究結果によると日本のお茶からは100%ネオニコチノイド系農薬が検出されたらしいです。
しかも検出された農薬の中には発がん性が認められている物もあります。
私たちが飲んでいるどのお茶にも農薬が残っていると思うと怖いですよね。
が、この農薬の濃度は残留基準値の数%にすぎないらしいです。
なので、確かにお茶の飲み過ぎは体に悪いとも言えますが、普通に飲む分にはそこまで気にしなくても良い値かな、と思います。
→日本のお茶に含まれるネオニコチノイド系農薬、全種類含有
そもそも農薬の残留問題を言い出すと、自給自足で生活していない限りなかなか難しいです。
というのも、スーパーで販売されている多くの野菜や果物からは農薬が検出されます。
さすがに無農薬として売られている商品にはそんなことはないでしょうが、農家からしたら虫食いなどがある野菜は販売価格が落ちますからね。
それなら農薬を使って「見た目が良い野菜」を作ってしまいますよね。
茶葉も同じでより消費者が好みやすい茶葉にするために、農薬を使わざるを得ない…ということですね。
添加物が多い?
市販で販売されているペットボトルのお茶には添加物が大量に入っていると聞きました。
本当でしょうか?
出典:Yahoo!知恵袋
ペットボトルにはビタミンCという添加物が含まれます。
ビタミンCとだけ聞くと「逆に体に良さそう」という印象ですが、ペットボトルのお茶に含まれているのは酸化防止剤としての合成ビタミンC(アスコルビン酸)です。
このビタミンCは変色防止や酸化防止としてペットボトルに入れられているものです。
「酸化防止剤ってなんだか体に悪そう」
そう思われるかもですが、アスコルビン酸はサプリ等にもよく使われる添加物であり、よほど過剰に摂取しない限り、身体に大きな影響はありません。
ペットボトルに含まれているビタミンCを摂取したからといって、大きな害になる可能性は極めて低いのでご安心ください。
→厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
尿路結石になりやすい?
帝京大学医学部付属市原病院 泌尿器科の正井基之教授によると、尿路結石の「石」は約8割がシュウ酸カルシウムでできているとのこと。そして、玉露を含む緑茶、ウーロン茶、紅茶等にはこのシュウ酸カルシウムが多く含まれているとのことです。
とはいえ、ペットボトルのお茶を普通に飲んでいるだけで尿路結石になる…というのは考えにくいです。
ただ、尿路結石になったことがある人に関しては、再発防止のためにもシュウ酸カルシウムが多く含まれるお茶などは控えた方がよさそうです。
→尿路結石の再発予防、水分とカルシウムを多めに
睡眠の質が落ちる?
ペットボトル緑茶にはどのくらいのカフェインが含まれていますか?
夜、寝る直前に飲むと、寝入りがものすごく悪いです。
出典:Yahoo!知恵袋
ペットボトルのお茶に限らず、コーヒーや紅茶にも含まれるカフェイン。
そしてこのカフェインは、個人差はあるものの摂取しすぎると睡眠の質を落とすことでも有名です。
→カフェインと睡眠の関係 (NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター)
そして、日本のペットボトルのお茶には以下のカフェインが含まれています。
- 伊右衛門 濃い味(600ml/サントリー)…120㎎
- ヘルシア緑茶(350ml/花王)…80㎎
- おーいお茶 緑茶(600ml/伊藤園)…78㎎
- 綾鷹 特選茶(500ml/コカ・コーラ)…65㎎
- 黄金烏龍茶(500ml/伊藤園)…55㎎
- 生茶(555ml/キリン)…55㎎
- なだ万監修 日本茶(500ml/アサヒ飲料)…50㎎
- 爽健美茶(600ml/コカ・コーラ)…0mg
カナダ保健省によるとカフェイン摂取の一日の目安量は健康的な成人で400mlらしいです。
ペットボトルのお茶で約4本分ですね。
が、寝る前にカフェインを飲むと眠りにくくなるとも言われているので、睡眠の質を下げたくない人は夕方以降はカフェインを摂取しないように気を付けると良いですね。
また、中にはノンカフェインのお茶もありますので(爽健美茶とか)、そういったお茶を飲むようにすると良いでしょう。
ノンカフェインのお茶1 爽健美茶(コカ・コーラ)
ネットでまとめ買いしたら安くてお得ですよね。
ノンカフェインのお茶2 生茶カフェインゼロ(キリン)
もしノンカフェインの緑茶が良いという場合には生茶のカフェインゼロもおすすめ。
カフェインが入っていなくても、お茶の香りや味を楽しめますよ。
ペットボトルのお茶の原料ってなに?
ペットボトルのお茶の原料ですが、茶葉とビタミンC(アスコルビン酸)というのが基本です。ただ、この茶葉には国産のものもあれば、タイ産や中国産といった外国産のものもあります。
もし気になるようでしたら、各メーカーのホームページを見てみると良いですね。
原材料名や栄養成分を確認することができますよ。
ただ、茶葉に関しては一部国産よりも外国産の方が農薬が少ないという結果も出ているので、一概に国産が良いとは言えないのですが…。
ペットボトルと急須のお茶 どちらが安全?
ペットボトルのお茶と急須で入れたお茶の違い
そもそもペットボトルのお茶と急須で入れたお茶は味が違いますよね。一般的にはペットボトルよりも急須のお茶の方が美味しいです。
これは急須で入れたお茶の方がポリフェノールとカテキンの量が多いから。
ペットボトルのお茶は抽出後、時間が経ち酸化してしまうので、成分が変わってしまうのです。
この酸化を防ぐために、ビタミンCが入れられているんですね。
また、ペットボトルが安い低品質な茶葉を使われるのが多いの対し、急須の茶葉は高品質な物が多いです(購入する茶葉によりピンキリではありますが)。
なので、自然と急須で入れたお茶の方が美味しくなるんですね。
ペットボトルのお茶と急須のお茶はどちらが安全?
味に関しては急須のお茶の方が美味しいとわかりましたが、安全性はどうでしょうか?「日本のお茶に含まれる残留農薬」を調査した研究結果によると、実は急須で入れたお茶も、ペットボトルお茶も、どちらも農薬が検出されています。
しかも、急須で入れたお茶の方が農薬の数値が高いです。
これは、茶葉から直接抽出された急須のお茶に対し、ペットボトルは使用されている茶葉の量が少ないからです(つまり、ペットボトルのお茶の方が薄い)。
もちろん、完全無農薬の茶葉を使うなら、急須で入れたお茶の方が安全でしょう。
が、そういった完全無農薬の茶葉は高級すぎて、なかなか手を出せないのが事実。
難しい問題ですよね。
お茶を飲むかどうかはそれぞれの価値観しだい
「だったらお茶なんてもう飲めないじゃん!」そう思うかもですが、一応緑茶の茶葉は国が認めた農薬基準を満たしているものです。
なので、お茶を少し飲んだからと言ってすぐに危険があるものではありません。
そもそも、日本の野菜や果物は基本的にどれも農薬まみれなので、お茶のみを気にしても仕方がない……といったところでしょうか。
安く美味しそうに見える商品には、それだけの理由がある、ということですね。
もしどうしても安全性が気になるなら、以下の点を気をつけて飲むと良いですね。
- 完全無農薬の茶葉で急須で飲む(ただし、お値段高め)
- できるだけ添加物が少ないペットボトルのお茶を飲む(多少の残薬は諦める)
ペットボトルのお茶は危険?それともデマ?まとめ
いかがだったでしょうか。ペットボトルのお茶に限らず、日本で生産されているお茶のほとんどは残薬があるとわかりました。
ただ、残薬といっても一応(世界基準よりは低いけど)国が認めた規定値内ではあるので、そこまで気にしなくても良い範囲なのかなぁ、と個人的には思います。
もしどうしても気になるなら、完全無農薬の茶葉を購入するか、できるだけ添加物が少ないペットボトルのお茶を購入すると良いかなぁと思います。
ちなみに、できるだけ安全なペットボトルのお茶は以下の記事にまとめていますので、こちらを参考にしてくださいね。