「税金の作文の書き方を知りたい」
「書き出しが上手くいかない。具体的な例文ってない?」
「入賞作品の例文を見れないかな?」
小学校や中学校、高校で税金の作文が夏休みの宿題になることがありますよね。
ただでさえ書くのが面倒な作文なのに、テーマが「税金」となると、「いったい何を書けばいいの?」と迷ってしまう子供も多いのではないでしょうか?
また、「子供が税金の作文の宿題があるけど、どんな風に書かせればいいのかわからない」と悩むお父さん、お母さんもいることでしょう。
そこで今回は「税金の作文の書き方」をご紹介。
作文を書く時のコツや、具体的な書き出し例文などイロイロとまとめています。
税金の作文で悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
税の作文を書く意味
税金の作文というのは、「税金について考え、正しい理解を深める」ことが目的となっています。作文を書くためには、税金について調べるのが必須です。
- 税金にはどのようなものがあるのか
- 税金はどんなことに使われているのか
- 私たちの生活にどのように関わっているのか
「いや、ふざけるな!税金なんて要らないだろ、もっと税金を下げろ!」
そう思う人もいるかもですが、そこはアレです。ぐっと堪えましょう。
私だってできたら税金を払いたくないです(小声)。
でも、税金が必要なこともわかっているので、渋々ですが税金を払っています。
っと、話が逸れましたね。
もしどうしても「税金は大切だ」というテーマで作文を書きたくないなら、「税金がなくなると、どのような生活になるのか」や「税金の代わりに~~というシステムがあると良いのじゃないか」、「もっとこういった問題に税金を使ったらいいのじゃないか」といった作文を書くと良いでしょう。
税金の作文ネタ 税の種類は?
さて、税の作文を書くには「税金のついてのネタ」が必要ですよね。まずは、身近な物でどのような税金があるのかを紹介しますね。
日本の税金には以下のような種類があります。
- 消費税
- 所得税
- 法人税
- 住民税、固定資産税
- 関税
- その他(自動車税、ガソリン税、酒税、入湯税、ゴルフ場利用税など)
消費税
買い物をした時に10%の税金がかかります。消費税ができた当初は3%でしたが、段々と引き上げられてきて現在は10%です。
ちなみに消費税が最も高い国はハンガリーで27%です。また、ヨーロッパの多くの国では20%以上の消費税となっています。
ただし、ヨーロッパは「高福祉・高負担」となっており、教育費や医療費、高齢者関連に関するサービスが充実しており、国民が安心して暮らせるシステムになっています。
→世界の消費税ランキング
所得税
働いて得た収入に対し税金がかかります。収入が少ない人は税率が低く、収入が高くなれば高くなるほど収める税率が高くなっています。
具体的に言えば、年収195万円以下なら5%の税率(控除後100万円の収入なら5万円の税金)。
年収4,000万円以上になると45%の税率になり、収入の約半分を税金として納めなければなりません。(控除後5,000万円の収入なら2,250万円の税金)
→所得税の税率
法人税
会社が得た収入に対してかかる税金です。元々日本の法人税は37%ありましたが、現在は29.74%まで引き下げられています。
日本は外国に比べ法人税が高い傾向にあるので、引き下げているのです。
国内の優良企業が海外に流出することを防ぎ、なおかつ海外の企業に日本に進出してもらうためです。
国内から多くの企業が海外に逃げてしまったら、得られる法人税が激減してしまいますので。
法人税を下げることにより一時的に国の税収は下がりますが、世界的にも法人税は引き下げられている流れです。
将来的にみると得られる税収が増えることが期待されています。
→法人税減税の影響とは?日本の国際競争力と減税の関係
住民税、固定資産税
住民税も固定資産税も住んでいる都道府県、市町村に支払う税金です。国ではなく、地方が行う行政サービスの経費を自分達で支払うシステムですね。
住民税はその土地に住んでいるだけで発生し、固定資産税は持っている土地や建物に対して発生します。
→住民税とは?
関税
外国から輸入される商品にかかる税金です。外国から輸入され物は関税がかかる分、価格が上がります。
こうすることで、国の収入を確保するとともに、自国の産業を守るのです。
どういことかというと、もし海外から安い商品が輸入されると消費者は外国商品ばかり購入しますよね。
そうなると国内で同じ商品を作っている産業や会社は大打撃です。
それを防ぐために、わざと高い関税をかけ、国内の事業を守っているのです。
この関税は昔から国同士の利益のために戦争の原因にもなっています。
→子どもに「関税ってなに?」と聞かれたら
その他(自動車税、ガソリン税、酒税、入湯税、ゴルフ場利用税など)
その他、イロイロな物に税金がかかっています。お酒やたばこ、ゴルフ、温泉などの嗜好品には消費税とは別に特別な税金が含まれていたりします。
他にどんな税金があるのかは、以下のページで確認してみてくださいね。
→税の種類に関する資料(財務省)
税金は何に使われているの?
税金は何に使われている?
さて、イロイロな方法で集められている税金ですが、その税金は何に使われているのでしょうか?いくつか具体的な例を紹介しましょう。
- 公立の小中学校の校舎、教科書、黒板、机、いす、体育館、体育道具、遊具など
- 図書館や公園などの公共施設
- ゴミ収集やゴミの処理
- 警察、消防車、救急車
- 交通(道路、信号、橋)
- 医療費(病院でかかる費用の一部を税金でまかなっている)
- 介護・年金
- 地震や洪水などの災害復旧
- 国会の運営、国会議員の給料
税金がなくなるとどうなる?
税金がないと公立の小中学校はないので、高い私立の小中学校に通わなければならなくなります。そうなると、収入の低い家庭だと学校に通えなくなる子供も出てくるでしょう。
病院も全額負担になると、病気になっても通院できない人が出てきます。
無料で利用できる公園や図書館もなくなり、ゴミを処理することもできません(まぁ、ゴミ処理に関してはどこかの企業が運営するでしょうが、ゴミを出すだけで高額の費用がかかる可能性があります)。
警察がなくなるので、治安が悪くなるでしょう。自分の身を守るために高額でボディーガードを雇う必要があるかもですね。
信号やガードレール、カーブミラーなどもなくなるので、事故が発生しやすくなるかもしれません。
道路もボロボロになり、どこに行くにも不便になるでしょう。
お年寄りの介護サービスも高額で利用できない人が増え、介護する家族の負担が増えるでしょう。
地震や台風で被災した際、無料で助けてくれる人もいなくなり、被災者は生活できなくなります。
そう考えると、確かに「税金って大切だな」と思えますね。
税の作文の書き方
それでは、税の作文の具体的な書き方を見ていきましょう。「簡単に税の作文を書きたい!」という人は以下の内容にそって書けばOKです。
- 書き出し(税に興味を持ったきっかけ)
- 本文1(税について調べたこと)
- 本文2(考えたこと)
- まとめ(やっぱり税金は大切だ)
書き出し
書き出しは「税に興味を持ったきっかけ」です。例えば以下のような感じですね。
- 〇〇に税金が使われていると知った
- 〇〇を買ったら消費税として〇円取られた
- 親が年度末に確定申告をしている
小学生や中学生でしたら「学校関連の物」で書くと想像しやすいかな、と思います。
以下に具体的な書き出し例文を紹介しますね。
例文
先日、私達が通っている学校の備品も税金で購入された物だということがわかりました。
校舎はもちろんのこと、授業中に使う黒板や机、椅子、教科書も全て税金で支払われているそうです。さらには校庭にあるスベリ台や砂場といった私たちが遊ぶ遊具も税金で購入されています。
まさかこんなに身近な物に税金が支払われているなんて知らなかったのでビックリしました。
本文1 調べたこと
本文は「自分が調べたこと」を書けばOKです。興味を持ったきっかけがあり、だから〇〇を調べてみた。という流れですね。
「え?調べたことなんて特にないけど…」と思った人でも大丈夫。
ネットで「〇〇 税金」とか「〇〇 税金 使い方」などと検索するといろいろな情報が出てきますので、こちらを書けば大丈夫です。
もし「作文を書くのが苦手で文字数が足りない」という時は、この調べたことを長く書くと良いですね(評価は落ちるかもですが)。
逆に「作文を書くのが得意」という人なら、調べたことは短くまとめてしまい、考察部分を長く書くと良いでしょう。
例文
学校にどのくらいの税金が使われているのか気になったので調べてみたら、なんと小学生なら一年間で一人当たり約84万円。中学生なら97万円、高校生は91万円も使われていることがわかりました。
本文2 考えたこと(考察)
考えたことは、「調べてわかったことに対して自分が思ったこと」です。作文の中で、ここが最も大切な部分ですね。
ここは自分が思ったことを自由に書いてOKなのですが、難しい場合は「もし税金がなかったらどうなるのか」について書くと良いでしょう。
例文
わが家は中学生の兄と小学生の私の二人兄弟です。もし税金がなかったとしたら、両親は私と兄の学校費用として年間で181万円も支払わなければならないことになります。これは普通の家庭からしたら大金になると思います。
もちろん税金がなくなるので、消費税や所得税などの支出も減ります。ですが、母親に聞いたら、それでも年間181万円の支出は家計を圧迫する金額なのだそうです。きっと教育費を払えない家庭も出てくるでしょう。そうなると、学校へ通えなくなる子供が必ず出てきます。
つまり、教育を受けられるという子供にとって大切な権利が失われてしまうのです。
教育を受けられない子供は将来どうなるでしょうか。全員が全員そうなるとは限りませんが、字が書けず計算もできないかもしれません。そうなると、まともな仕事に就けない可能性も出てきます。中には悪事に手を染める人も出てくるでしょう。
日本はますます社会の格差が広がり、住みにくい国になってしまうでしょう。
まとめ
最後は「だから税金は大切です」で締めくくると良いでしょう。もちろん、他に意見があるようでしたら、違うことを書いても大丈夫ですよ。
新しい税の仕組みを考えられるなら、そういったことを書いてみるのも楽しそうですよね。
例文
税金がなければ、その分安く物を買うことができます。ですが、同時に子供の未来を潰してしまう危険性もあるのです。
私たちがみな平等に教育を受け、将来の豊かな生活を送るためにも税金は無くてはならない物です。
なので、私は今後も税金を支払い続けたいです。私が支払った税金は、自分自身や友達、自分よりも小さな子供達の教育に役立っているのだと思うと、税を払う価値は充分以上にあるのだと思います。
税の作文 入賞作品例は?
「どうせ書くなら、コンテストに入賞するような高評価を受ける作文を書きたい」そう思う人は、実際の受賞作文を読んでみましょう。
→国税庁「税についての作文」各大臣賞・国税庁長官賞受賞者発表
こちらでダウンロードできる作品を読んでみると、なんというか「税金って必要だなぁ…」と思えてきます。
なんとなく「国税庁が求めている作文傾向」もわかってくるので、参考にして書くと良いですね。
税の作文 書き方まとめ
いかがだったでしょうか?税についての作文は、自分が思ったことを素直に書いてOKです。
もし自分一人で考えるのが難しい場合は、以下のように書くと良いですね。
- 書き出し(〇〇に税金が使われているのを知った)
- 本文(なので、詳しく調べてみた)
- 考察(調べて〇〇だと思った)
- まとめ(だから税金は大切だ)
その他、「警察、ゴミ、災害支援、医療費」なんかも比較的書きやすいテーマかな、と思います。
頑張ってくださいね。
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