お正月飾りの中で定番中の定番といえば「鏡餅」ですよ。わが家でも小さい頃から毎年お正月に鏡餅を飾っていましたし、独身時代も正月飾りの中で唯一「鏡餅」だけは飾り続けていましたもん。
が、この鏡餅、略式版は良いとして、「正式版」になると
どんな順番で飾れば良いか分かりませんよね(-_-;)
鏡餅って半紙やら裏白(葉っぱ)やらたくさん飾りますが、正直「何を飾れば良いのか」「正しい順番はどうなのか」悩んでしまいますよね。
「誰かー!正しい鏡餅の飾り方を教えてくださーい!」
って感じです。というワケで今回は「鏡餅の正しい飾り方」を紹介しますよ。
「鏡餅を飾る順番や場所、方角」「鏡餅をお供えする時期はいつからいつまでか」も合わせてまとめていますので、主婦はもちろん一人暮らしの人も参考にしてくださいね。
鏡餅の飾り方 順番で正しいのは?
鏡餅を飾る意味や由来は?
鏡餅は「神様と人を仲介する物・神様の憑代(よりしろ)」という意味があります。昔はよく晴れた日に「1年間の幸せ」を願って神様にお餅を捧げ、そのお餅をみんなで分けて食べる事で「神様からの祝福を受けられる」と考えられていたんですね。
現在でも1月11日の鏡開きの日に鏡餅を下げて、1年間の無病息災を祈りお雑煮にして食べますよね。昔からの習慣・伝統が現代まで受け継がれているんですね。
鏡餅の飾り方 順番で正しいのは?
それではさっそく「鏡餅の正しい飾り方」を紹介しますね。まずは下のイラスト(画像写真)をご覧ください。一般的には下からこんな順番で飾られていますよ。(すみません、ちょっとイラストとは順番が違っています)
1、三方・三法(さんぽう)
2、四方紅(しほうべに)・奉書紙(ほうしょがみ)
3、裏白(うらじろ)・ゆずり葉
4、御幣(ごへい)・四手(しで)・紙手(しで)
5、お餅(お鏡下・お鏡上)
6、橙(だいだい)・みかん
7、扇・末広(すえひろ)
その他、地方によっては間に「昆布、スルメ、串柿(くしがき)、海老」等を挟む場所もありますし、一番上の扇を飾らない場所もあります。
ここら辺は本当、地方によって飾る物が違ってきますので、詳しくはご両親や義父母等に聞いてみると良いですね。
ちなみに、それぞれの飾る物には以下のような意味がありますよ。
鏡餅の順番1 三方・三宝(さんぽう)
鏡餅を乗せるための台ですね。尊い神様に鏡餅を捧げるのに「そのままお餅だけ」を捧げるのはちょっと失礼ですよね。その為、「神様に対する礼儀」として台に載せて鏡餅を捧げる習慣ができたんですね。
鏡餅の順番2 四方紅(しほうべに)・奉書紙(ほうしょがみ)
お供え物を載せる色紙ですね。上のイラストでは「白紙」になっていますが、周りが赤色になっている紙を使うのが正しい「四方紅」になりますよ。四方(紙の周り)を「紅」で縁取るのは「天地四方(全世界・宇宙)」の災いを払い、1年間の無病息災・繁栄を祈るという意味があります。
鏡餅の順番3 裏白(うらじろ)・ゆずり葉
裏白は「シダの葉」を使う事が多いです。シダは古い葉と一緒に新しい葉が伸びてくるので、「久しく栄える」という意味があります。シダではなく「ゆずり葉」を使う地方もあります。
鏡餅の順番4 御幣(ごへい)・四手(しで)・紙手(しで)
御幣は、四方に大きく広がっている(手を広げている)事から「長く繁栄するように」との願いが込められています。御幣が紅白なのは赤い色に「魔除け」の意味があるからですよ。
鏡餅の順番5 お餅
鏡餅といえば「お餅」がメインですよね。このお餅ですが、お米から作られているので、神様が与えてくれた豊作の恵みに感謝し、五穀豊穣を祈る物です。また、鏡餅が2段になっているのは「陰陽」や「月と太陽」を表します。他にも、「年を重ねる」「夫婦和合」という意味もあるそうですよ。
あと、鏡餅には一般的には「丸い餅」が使われますが、「四角の餅」を飾る地域もあります。
鏡餅の順番6 橙(だいだい)・みかん
みかんは木から落ちずに実が大きく育ちますよね。そんな「みかんのなり方」にあやかり、「未来永劫にわたって大きく繁栄するように」との願いが込められた縁起物になります。鏡餅の順番7 扇・末広(すえひろ)
末に向かって大きく広がった扇から、「家が末永く栄えるように」との願いが込められています。鏡餅の由来 昆布
昔、昆布は蝦夷(えぞ、現在の北海道)でよく取れるので、「夷子布(えびすめ)」と呼ばれていました。えびすめは「恵比寿(七福神)」掛けて「福を授かる」という意味があります。また、他にも昆布には語呂合わせてで「喜ぶのこぶ」、「子生:子を産む」との意味もあります。
鏡餅の由来 串柿
柿は「幸せをカキ集める」との意味で「縁起の良い長寿の木」とされています。また「嘉来=かき=喜びが来る」とも考えられています。鏡餅に飾る串柿は「内側に6個、外側に2個ずつ」刺されていますが、語呂合わせで「外はニコニコ、仲はむつまじく」という意味があるそうですよ。
鏡餅の由来 スルメ・アタリメ
スルメは日持ちの良い保存食な事から「末永く幸せが続く」という意味があります。また、昔はお金のことを「お足」と呼んでいた事から、足の数が多いスルメイカは「縁起物」とされていました。
鏡餅のお供え場所はどこが良いの?飾る時の方角は?
鏡餅を飾る場所ですが、イメージとしては「床の間」や「玄関」といったイメージがありますよね。が、実はお供えする時に「神様に対する感謝の気持ち」さえあれば飾る場所はどこでも大丈夫です。
ですので、マンションやアパートで「床の間」がない家でも、飾る場所や個数、大きさは気にしなくて大丈夫!「あなたの大切な場所」に飾ると良いですね。鏡餅の数も1つで充分ですよ。
ちなみに鏡餅を複数飾る場合には、以下のようにお供えするのが一般的ですよ。
・1番大きな鏡餅を「床の間」や「玄関」
・中くらいの大きさの鏡餅を「お仏壇」や「神棚」
・小さい鏡餅をその他の「台所」や「寝室」、「子供部屋」といった家族の部屋
あと、昔は鏡餅を恵方(えほう:その年の吉の方向)に向けて飾るのが良いとされていましたが、現代ではあまり方角は気にしないようです。
それよりも「大切な場所」に飾る方が重要とされていますよ。
鏡餅を飾る時期はいつからいつまで?
鏡餅を飾る時期はいつから?
鏡餅を置く時期ですが、クリスマスが終わった「26日~30日」に飾るのが一般的ですよ。その他、良く言われているのは・28日は「末広がり」になるので縁起が良い
・29日は「二重に苦しむ」という語呂合わせで避けた方が良い
・31日の大晦日は、「1日飾り」で神様に対して失礼なので避けるべき
・「大安吉日」が縁起が良い
こんな感じでしょうか。ただし、現在は仕事等で忙しい家庭も多いですよね。個人的には、風習が気にならないようであれば、「クリスマス後で時間の都合が良い日」に飾ればOKだと思いますよ。
大掃除を済ませた後に飾ると良いですね。(*´ω`*)
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鏡餅を片付ける時期は?いつまで飾るの?食べるのは?
最後に「鏡餅を外す時期」ですが、全国的に最も有名なのは、1月11日の鏡開きの日に取り外し、お雑煮にして食べる
という方法です。これなら最後はお腹の中に入ってしまうので、処分方法にも困りませんよね。また、地域によっては
・1月4日の仕事始めまでには外す
・1月7日の松の内に外す
・1月15日の小正月まで飾り、近所のどんど焼きで一緒に鏡餅を焼き、そのお餅でお雑煮を作る
という場所もあります。詳しくはご両親や義父母、近所の人等に聞いてみると良いですね。
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いかがだったでしょうか?鏡餅は一般的には下から「三方、四方紅、裏白、御幣、お餅、橙、扇」の順序で飾りますが、地域によっては「飾る物」「飾る順番」が異なる場合もありますよ。飾る場所はどこでも大丈夫なので、「大切な場所」に飾ると良いですね。また、飾り終わった鏡餅は1月11日の鏡開きの日に外し、お雑煮にして食べるのが一般的ですよ。
ちなみに、わが家では食べきれなかったお餅を「お鍋後の締めの雑炊」に一緒に薄く切って煮込んで食べますよ。かなり美味しいので良かったら試してみてくださいね(*´ω`*)