最近、暑さのせいか水をごくごく飲んでいるのですが、ネットサーフィンしていたら気になる記事を見つけまして。なんでも水の飲み過ぎると水中毒になるらしく、
悪化すると死亡する例もあるんだとか・・・Σ(・ω・ノ)ノ!
「何それ!何それ!怖すぎるッ!!私ももしかしたら水中毒かもしれない!」とビックリして精神科に勤めている臨床心理士の友達に話を聞いてみたら、本当に水中毒という病気があり、酷い人だと意識を失う事も多く、中には亡くなってしまう人もいるそうです。
怖すぎますよね!これは水中毒について詳しく調べてみる必要がありそうです!
というワケで今回は臨床心理士の友人に聞いた「水中毒の症状や原因、治療法」等をまとめてみましたよ。普段、水をいっぱい飲む人はぜひ参考にしてくださいね。
水中毒の症状は?
水中毒や多飲症とはどんな病気なの?
「水中毒」あるいは「多飲症」というのは、簡単に言ってしまえば「水を飲んでも飲んでも喉が渇いてしまって、1日何リットルも水を飲んでしまう病気」です。アルコール中毒とか、タバコ中毒とかありますけど、その「水」バージョンですね。
「水を飲むのは良い事な感じがするけど、水の飲み過ぎの何が悪いの?」
と、そう思う人もいるのではないでしょうか?だって、モデルさんとかキレイな人ってよく水を飲むイメージがありますよね。もしかしたら、ダイエットが目的で水をたくさん飲んでいる人もいるかもしれません。
確かに適度な水分補給はデトックス効果もあり健康に良いのですが、何にでも限度というものがあります。水も飲み過ぎると怖い「毒」になってしまうんですよ。
水の飲み過ぎはなぜ悪いの?水中毒の症状は?
なぜ水の飲み過ぎが悪いかというと、人の体は60~70%が水分でできていますよね。しかし、水分を摂りすぎると「体内の水分割合のバランス」が崩れしてまいます。するとどうなるかというと、細胞が膨張し体全体がむくんでしまうんです。
初期症状では特に脳細胞が膨張する事で、イライラや気分の悪さ、不快感を感じるようになります。
この時点で「水中毒」と気づき、早めに治療を行えば予後も良好な場合が多いのですが、放っておくと症状が悪化してしまいます。水中毒は重度症状になると意識障害や昏睡症状を起こし、最悪、死に至るケースもあるとても危険性の高い病気なんです。
ちなみに客観的に「水中毒の重症度」を測る方法としては、病院で「血液中のナトリウムイオン濃度」を調べてもらう方法があります。
水中毒ではこの「血液中のナトリウムイオン濃度」がキーポイントで、水分を摂りすぎる程、濃度が低くなります。値が低ければ低い程、以下のような症状が出てきてしまうんです。
・軽い疲労感を感じる。
・頭痛や吐き気、嘔吐の症状が出てくる。
・気分が不安定になり、意味もなくイライラしてくる。また、神経過敏や注意散漫になる。仕事や家事のミスも増える。
・痙攣や意識障害、昏睡症状が現れる。この時、嘔吐物で窒息してしまう危険があるので要注意です。
・呼吸困難に陥り、死亡する場合もある。
水中毒はできるだけ症状が軽い段階で早期発見・早期対応すれば予後も良好になりやすいです。「何かおかしい」と感じた時点で早めに精神科を受診するのがおすすめです。
水中毒になる量はどれくらい?見分け方は?
水中毒で気になるのって、具体的に「どのくらいの量の水を飲んでいたら水中毒になるの?」ってことですよね。が、水を飲む量に関しては「何リットルで水中毒」という明確な基準はありません。
例えば、水を5~6リットル飲んでいても汗や尿できちんと排出できているならOKですし、逆に3~4リットルしか飲んでいなくても水をうまく外に排出できていなかったら水中毒になります。
ではどうやって「水中毒かどうかを見分ける」のかというと、以下のポイントをセルフチェックしてみてください。
・体重が1日に何kgも増減する。(1日1kg程度の体重増減は誰でもあります。が、余程激しい運動をしている場合を除いて、1日で体重が3kg以上も増減する事はほぼありません)
・お腹をたたくと、ぽちゃぽちゃと水の音がする。
・下腹部が異常に出ている
・下半身が太っている
・全身のむくみが酷い
・尿量が多い、あるいは極端に少ない(尿の回数が少ない人は、水を飲む量が少なくても水中毒になっている場合があるので要注意です)
・指ですねを押して離した後も、ずっと指の跡が残る
このような症状がある場合は、「水中毒」を疑った方が良いでしょう。早めに精神科や精神クリニックを受診し、お医者さんに相談してみることをおすすめします。
水中毒の治療方法は?治し方を知りたい!
水中毒の対処法は?予防対策はどうする?
水中毒の治療方法は複数あるのですが、1番単純な治し方は、「水を飲む量の制限しつつ、排出を促す」という方法です。
「水の飲み過ぎ」が水中毒の大きな原因なので、1日に摂取する水の量を「1.5リットル~2リットル以内」に抑えましょう。特に運動などをしていない人は1日1.5リットル以内、運動で汗を流す人なら汗の量にもよりますが、2リットル以内を目指すと良いですね。
1日に口から飲む水分(食事中の水分も含む)を「500mlのペットボトル3本分」と決め、ペットボトル以外からは水分を摂らないようにしましょう。
コップで水を飲む人は「コップ1杯で何mlの水を飲めるのか」をあらかじめ測っておいて、1日何杯水を飲めるのかを決めておきましょう。その際は、水を飲んだ時に紙に「正の字」で回数をチェックしていくことを強くおすすめします。
こうすると「何杯飲んだかわからなくなる」という事がないですし、数字が目に見え確認できるようになるので目標を意識しやすく、水中毒の治療が成功しやすいんですよ。
「体内から水分の排出を促す方法」としては、
・散歩やストレッチ等の適度な運動
・下半身浴で汗を流す
・リンパマッサージを行う
等の方法があります。これらの方法はストレス発散にもなり、気分がリフレッシュされるのでおすすめですよ。また、水中毒の治療だけではなく、予防対策にもなるのでぜひ試してみてくださいね。
水中毒の原因が統合失調症やストレスの場合の対処法は?
単純に水中毒の原因が「水を飲み過ぎている」という場合で、「自分自身で飲む量をコントロールできる」なら上記の対処法でOKなのですが、もし水中毒になっている原因が「統合失調症等の治療で用いられている抗精神薬の影響」だったり、「心理的な要因(ストレス等)が強い」場合、自力で水を飲む量を制限するのは中々厳しい物があります。
そういった人は「飲んではいけないと分かっていても、飲まずにはいられない」状態、あるいは「飲んだ方が気分が良くなると信じて疑っていない」状態なので、自分ひとりで抱え込まず精神科の先生や周りの人に相談してみましょう。
水中毒の症状や治療法!量の目安や原因は?死亡するって本当?まとめ
いかがだったでしょうか?水中毒は軽い疲労感から始まり、悪化すると死に至る怖い病気です。症状が軽いうちに治療する程、早く治りますので「何かおかしい」と思ったら早めに精神クリニック等を受診しましょう。
それから、水中毒の予防対策として「飲む量のコントロール」と「水を排出を促す事」も大切です。特に暑い夏はついつい水を飲み過ぎてしまいがちですので、注意してくださいね(*´ω`*)