熱中症の症状と対策!屋外と屋内での予防方法は?大人と子供では?

年々夏の暑さが増してきているせいか、熱中症で倒れる人が増えてますよね。

ところで、具体的にどのくらいの人が熱中症で倒れているかご存じですか?気になったので調べてみたのですが、総務省によるとなんと2010年には56,119人が緊急搬送され、うち1,745人もの人が亡くなっているんです。


え?こんなに多いの(;゚Д゚)


ってビックリしちゃいますよね。緊急搬送された人で56,119人なんだから、その前段階の「軽度~中度の熱中症になった人」の数もいれると・・・恐ろしい人数になりそうです。

こんなに多いと、いつ自分や家族が熱中症になってもおかしくありませんよね。これはきっちりと熱中症の知識を身に付けておいた方が良さそうです。

というワケで、いざという時のために「熱中症の症状と対策」についてまとめてみましたよ。良かったら参考にしてくださいね。

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熱中症の症状と対策!

熱中症になりやすいのはどんな時?

まず、「どんな時に熱中症になりやすいか」知っておきましょう。「熱中症になりやすい環境」がわかっていれば、予防対策も立てやすくなりますよね。

基本的に熱中症になりやすいのは、

・気温や湿度が高い

・日差しが強く、風がふいていない

・照り返しが強い

・急に暑くなった


このように「蒸し暑い日」です。もう少し具体的に言うと

・8月の猛暑日で運動をする時

・ジメジメとした蒸し暑い日に室内で過ごす時

・アスファルトやコンクリート現場で仕事を続ける時

・梅雨明けで急に暑くなった日


こんな状況は要注意。「熱中症になりやすい」時です。こまめに水分を飲む等して熱中症を予防し、少しでも症状が現れたらすぐに対処しましょう(`・ω・´)

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熱中症の症状と対処法は?

熱中症 症状 対策
熱中症の症状は軽度、中度、重度の三段階に分ける事ができます。それぞれ症状と対処法が微妙に違ってきますので、しっかりチェックしておきましょう!

熱中症症状と対策 軽度(熱失神/ねつしっしん、熱痙攣/ねつけいれん)

軽度熱中症の症状

・軽いめまい
・くらくらとした立ちくらみ
・喉の渇き
・唇の乾燥
・足や腕、膝、ふくらはぎ、腹部、背中、首の痛み、肩こり
・筋肉痛、腰痛、関節痛
・こむらがえり
・手足のしびれ
・目がチカチカする
・気分の不快感、気持ちが悪い
・大量の汗
・顔が赤い、顔がほてる


これらのは「熱中症の初期症状」になります。名前に「失神」や「痙攣」が入っていますが、この時点では「完全な失神」や「全身痙攣」の事ではなく「一瞬くらっとするめまい」や「身体の一部の軽いぴくつき」程度の事です。意識もまだしっかりしている状態ですよ。

軽度熱中症の対策
基本的に「現場での応急処置」でも治る軽い症状ですよ。この時点で正しく対処できれば、回復も早いです。症状が現れたらすぐにスポーツや仕事を中断し、以下のような応急処置を行ってください。

1、涼しい場所に移動
2、身体を冷やす
3、冷たい水分を摂取


もちろん、処置を行っても症状が改善されない場合や、症状が悪化する場合は、熱中症が進行していますので、病院を受診してくださいね。

熱中症症状と対策 中度(熱疲労/ねつひはい)

中度熱中症の症状

・全身の倦怠感、だるさ、脱力感
・ガンガンする強い頭痛
・吐き気
・嘔吐
・下痢
・微熱、発熱
・悪寒
・尿の量が少ない


中度の熱中症になるとこのように「はっきりとした症状」が現れます。また全身がぐったりしたり、力が入らなかったりと「いつもと様子が違う」と感じる軽い意識障害が現れる事もありますよ。

中度熱中症の対策
中度の熱中症症状が現れたら、放っておくと症状はどんどん悪化します。素早い応急処置を行い、必ず誰かが近くで見守ってあげましょう。

また、症状によっては病院の受診も必要になります。特に「吐き気、嘔吐、軽い意識障害」等があり自分で水分を摂れない場合、無理やり水を飲ませるのは危険です。病院で点滴の治療が必要になりますので、必ず受診させてください。

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熱中症症状と対策 重度(熱射病/ねっしゃびょう)

重度熱中症の症状

・ふらふらし真っすぐ歩けない
・倒れて意識障害を起こす
・過呼吸
・全身がガクガクと痙攣する
・ろれつが回らない
・他人が触って「身体が熱い」と感じる
・顔面が蒼白になる


重度になると中度の症状に加え、上記のように倒れて意識障害を起こしたり、全身が痙攣したりと、他人から見ても「危険な状態」という事がわかります。一刻も早い処置が必要です。

重度熱中症の対策
熱中症の重度症状が現れたら緊急事態です。血圧が低下したり、腎臓が機能しなくなったりと、全身の臓器に障害が生じ、最悪の場合、死に至る可能性もあります。すぐに救急車を呼び、救急車が来るまでの間、できるだけの応急処置を継続しましょう。

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熱中症の予防対策 屋外・室内では?

熱中症の予防 屋外で運動や仕事をする時は?

最も重度の熱中症になりやすいのは「屋外で運動している時」です。

・小学校、中学校、高校での体育の時間
・サッカーや野球、陸上等の試合がある時
・現場で仕事中


こういった時、熱中症で倒れる人が急増します。ですので、スポーツ時や工事現場での仕事、営業で外回りをする時は以下の点に注意しましょう。

熱中症予防1 準備運動をきちんと行う

熱中症は急に暑くなる梅雨明けや7月下旬~8月上旬にかけ起きやすいです。スポーツする時は、先にストレッチや準備運動等の軽い運動から始め、徐々に身体を慣らしていくと良いですね。

熱中症の予防2 30分に1回は休憩する

暑い日は30分に1回の休憩が理想です。続けて運動するのではなく、時々涼しい日陰に入り、身体を休ませましょう。その際は、冷やしたタオル等で首の後ろや脇の下、足の付け根などを冷やすと熱中症予防に効果的ですよ。

熱中症の予防3 休憩に関係なくこまめに水分補給する

熱中症で怖いのが「脱水症状」です。炎天下での運動や作業では思っている以上に汗をかいています。喉が渇いてからではなく、渇く前にちょこちょこスポーツドリンク等の水分を飲むようにしましょう。

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熱中症の予防4 服装は風通しが良いものを着る

運動時に暑苦しい服装はNGです。特に激しい運動をする時は半袖、半ズボン等の軽装で、「吸収性が良く、風通しが良い素材の物」を選びましょう。帽子で直射日光を防ぐのも忘れちゃダメですよ。帽子は休憩時には外して、中にこもった熱を逃がすようにしましょうね。

熱中症の予防5 場合によっては運動を中止する

公式試合を中止するのは難しいですが、個人でスポーツをする場合、あまりにも気温と湿度が高い時は、思い切って運動を中止・延期する事も大切です。自分の体調とよく相談し、賢明な判断をしましょう。

特に「高齢者や幼児、肥満の人、体調不良の人(寝不足、二日酔い、持病がある人)」は熱中症になりやすいです。充分に注意してくださいね。また、運動中に具合が悪くなった時は、すぐにスポーツをやめ、応急処置を行いましょう。

熱中症の予防 室内で休憩する時は?

特に高齢者で多いのが室内で熱中症にかかる「隠れ熱中症」です。所ジョージさんが脱水症状で倒れたあれですね。普通、熱中症で倒れる前に「めまいやふらつき、大量の汗」等の初期症状が出るのですが、


隠れ熱中症は初期症状が現れないまま重症化してしまいます。


気づいた時には「動けなくなっており、救急車を呼ぶこともできずにそのまま亡くなってしまう」というケースもある怖い熱中症です。

ですので、室内だからと安心せずに、しっかりと対策を立てる事が重要です。昼間に家の中で過ごす時はもちろんですが、夜の睡眠中にも隠れ熱中症になる場合がありますので、以下のポイントに注意し、しっかり対策しましょう!

・窓にブラインドやすだれ、遮光フィルム、断熱フィルムなどを貼りつける

・朝顔やへちまで「緑のカーテン」を作る

・窓を開け、風通しを良くする

・クーラーをつける

・打ち水を行う

・こまめに水分を飲む


特に高齢者は「エアコンが苦手」という人が多く、冷房を付けるのを我慢しがちですが、熱中症になって倒れてしまっては意味がありません。暑い日は我慢せずにクーラーを付けるようにしましょう。

また、「隠れ熱中症・隠れ脱水」のサインは以下のようになっていますので、夏場は時々自分でセルフチェックすると良いですね。

・手足が冷たい

・口の中が乾き、舌が乾燥で赤黒くなる

・指の爪を押した時、白色からピンクに戻るのに3秒以上かかる

・手の甲の皮膚を引っ張った時、元に戻るのに3秒以上かかる


もしこのような症状になっていたら、既に「熱中症」になっています。すぐに応急処置を行い、改善が見られないようなら急いで病院を受診しましょう。

熱中症の症状は大人と子供で違いがあるの?

熱中症の症状ですが、大人も子供も大きな違いはありません。基本的には上述したような症状が出てきます。


が、子供は大人よりも熱中症になりやすいです。


特にまだ小さい赤ちゃんや乳幼児は熱中症になっても気づかないですし、自分で予防や対策もできませんよね。周りの大人がしっかりと子供の様子を観察し予防してあげる事が大切ですよ。

また、子供はよく発熱しますよね。熱中症なのか風邪なのか迷う時もあると思いますが、どちらでも基本的な対処法は同じなので、慌てず処置してあげてくださいね。

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熱中症の症状と対策!室内と屋内での予防方法は?大人と子供では?まとめ

いかがだったでしょうか?熱中症は屋外、室内関係なく誰でもなる可能性があります。

特に蒸し暑い日や急に暑くなった日は熱中症になりやすいので、ちょこちょこ水分を摂るなど普段から熱中症予防対策を心掛けましょう。

また、熱中症の症状が出たら、無理せず仕事や運動を中断し、ゆっくり休むことも大切ですよ。

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